『テーブルの往復書簡 ベルサイユ―東京』⑫

わたしたちの往復書簡
©ペレ信子

親愛なる美紀さんへ

朝起きて雪が積もっていることに気づいた2月の初旬。つい最近は4月上旬の気温だった日もありました。上下に気温が振れている東京です。

美紀さんが、いつものお散歩コース、ヴェルサイユのお庭でスノードロップがひっそりと集まって咲いている姿を写真に撮り投稿されているのを見て心が温かくなりました。昨年の夏の暑さは耐えられないほどだったのに、それでも自然は冬には雪を降らし、そして春の花がを咲かせるのだなあと。

今年の1月は私にとって病気がちで快適な時間ではありませんでしたが、立春の声を聞いてから寒い毎日の中にも春らしさを見つけることで前向きになれている気がします。

物事には「運」と「流れ」と「人」が大切。良い言葉を教えていただきました。全くその通りだと思います。ありえないような流れが出てくる時に、声をかけてくれる人が「ポッ」と現れる。そんなことはひんぱんではありませんが、ある時はある。Quand ça arrive, ça arrive. 

全く別方向を見ていたと思う人同士が流れによって不意に出会う。そんな出会いに助けられ、相手はかけがいのない人になる。でも意外にそうした人との出会いはその役目を果たした後、遠く離れていくことも経験しました。人生に大きな影響を与えられたのに、その後会わなくなることもある。でもその人のことは忘れない。その名前をどこかで聞くと、私の中でもその人が「会わないのに大切な人」になっていることに気づく。

などと美紀さんのお話から考えてしまいました。
何かが起こる時、実力があることが前提、とおっしゃっていましたが、実力がある、というのもなかなか自己評価するのは難しいですよね。自分は「まだまだ」と思いがちです。すでに美紀さんは本を出版されていますが、きっとさらに発展されていくのだと思います。思いが通じる日が来るといつも信じて活動しています。時には優しい言葉を自分に向けたり、自分へのご褒美をしていこう、とも思っています。

夜にはこんな感じ。テーブルクロスのしわは忘れてください

さて、今回のテーブルは寒い2月のある日のディナーテーブルです。夫の友人たちとその家族を招きました。初めてうちにいらっしゃる方々だったので、リラックスして温かい気持ちで過ごしてもらえるように春の花と春色のテーブルクロスを使ってテーブルコーディネートしました。テーブルコーディネートをしずぎると人を緊張させることがありますが、この日は和んだ雰囲気でテーブルを囲むことができました。

Rillettes de maquereau salé 塩サバのリエット


こんな日のアペリティフに塩サバを使った簡単リエットはいかがでしょう。

Rillettes de maquereau salé
材料
塩サバ  1切れ (半身の半分)室温に戻したクリームチーズ 約70g (脂質カットしたい方はカッテージチーズ)
レモン汁 1/2~1個分
塩、こしょう
パセリ みじん切り 少々
塩レモン 輪切り1枚 (なければノンケミカルレモンの皮 すりおろし少々)

作り方
1. 塩サバをあらかじめ3分くらい熱したグリルで約5分焼き、皮と骨を取り除いてほぐす。
2. 塩サバをボウルに入れて、クリームチーズ(もしくはカッテージチーズ)、レモン汁、塩、こしょう、パセリのみじん切り、塩レモンのみじん切りを入れて良く混ぜる。
3. パンやクラッカーにのせる。

日差しが温かくなって来ると、心もゆるんできますね。また次回の美紀さんのベルサイユ便りと食卓を楽しみにしています。

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