美しい黄色いバラのお写真素敵でした。私の方は「蚊のいない爽やかな新緑」と書いたばかりなのに今週はすでに蚊に刺されて蚊取り線香を焚きました。そろそろ梅雨のことが気になるこの頃です。
美紀さんのフランスの親子考察、確かに言われてみれば人さまざまですよね。フランスでも母親と友達のようになる子もいるのですね。一緒に服を買いに行って共有したり、友達のことについて相談にのったりと、女友達みたいな関係は楽しいです。でも実際どこまで子供は本当のことを言っているかなと、最近は懐疑的になってます。すべて知る必要もない、と。
美紀さんの息子さん達への気持ちもわかります。女の子に比べて男の子は思春期以降、細かいことをシェアしなくなりますよね。そして「愛し愛され」と相互的にしたいのに「返りがない」とのことですが、愛情表現について言えば私も同じように感じています。
フランスではキスなしに日常は過ごせないですが、日本で親が子供にいつまでキスするかな?うちは中学生くらいまでは「いってらっしゃい」「おかえり」のキスを子供としていたはずなのに気づいたらいつの間にかキスがハグに変わっていましたよ。いつの間にそうなったのか今ではよくわかりません。
でも一つ言えることは親にキスされた記憶がない私が無意識でそれを続けるって難しい。だから子供もそれに従っているのかも。フランス人のお母さんに「日本の親が子供にキスしない(少なくとも大きくなってからは)のはおかしい」と指摘されたことがありますが、どちらが良いというのではないと思うのですけどね。
そんなことを考えているところに気候変動についての記事を読んだので、急にグレタ・トゥーンベリさんのことを思い出し、そしたら2018年の「気候のための学校ストライキ」がきっかけで息子がした経験を思い出しました。当時息子は中学生で、グレタさんが毎週金曜日に学校を休んで議会の前で座り込みをしていたという記事がSNSで話題になっていて、フランスの中学生達はSNSで繰り返し観るこのストライキに影響を受けていたようでした。
息子は数人の仲良しグループに入っていて、その中のリーダー的な女の子が「私たちも今週からストライキよ!」と自由の女神のようにグループを扇動して金曜日にストライキすることになりました。と言っても国会議事堂の前で座り込むわけでもなく、ただ学校を休むだけ。
「その行動が本当に気候のためになるのか疑問だからストライキには参加しない」と息子が言ったところ、リーダー女子から嫌われ、そのグループから仲間はずれになったそうです。この時、大きな体で悲しそうにソファに座っている息子に気がつき「どうしたの?」と声をかけたら内情を話してくれました。
私は「あなたの意見はあなたのもの。それに基づいて発言し、行動したのは良いこと」と言いました。心の中でグループの子達が彼の考え方に寛容になってくれることを祈りながら。それから数日は辛かったようですが、そのうち一人二人と友達が戻ってきてくれたそうです。彼が子供と大人の間の思春期に、そんなふうに話ができたこと、彼との絆を強くしてくれる良いきっかけになったと思います。ありがと、グレタさん。
またまたとめどもない話になってしまいましたが、息子が家にいるのでいろいろと考えるのです。美紀さんの息子さん達もそろそろ巣立ちの時を迎えられますね。毎日の何気ない会話やご飯の時間、それを一緒に過ごせるだけで今の私はしあわせです。フランスはもうすぐ母の日ですね。
ありがとう、お母さん。Bonne fête, Maman.
信子