7月11日、ベルサイユ
久しぶりに明け方にお便りしています。今週のベルサイユは、これぞフランスの夏!という、カラッとした晴天に恵まれています。信子さんは、今どちらにいらっしゃるのでしょう。インスタグラムで、信子さんの旅を追っています。リモージュの旅には目が釘付けになりました。フランス磁器の発端となった場所にも行かれたのですね。わたしが知らないフランスをたくさん教えて頂いています。
ところで、今回の帰国では、フランスに感じることはありますか? わたしは、日本には年一回帰省していますが、変化を感じるときと、そうでもないときがあります。フランスに関してもそうかな、と思いまして。昨年のパリ五輪を経たフランスは何か変わったところはあるのかな?
年初に日本に帰省した時は、物価が上がったなぁ、と感じました。悲しいことに、日本は海外勢から見ると「安い国」になっています。外貨に換算すればそうなのでしょうが、日本に一歩足を踏み入れると、円ベース脳になるわたし。いやいや高くなった、と感じました。また、庶民の暮らしは貧しくなっているようにも感じました。デパートや高級な場所に行くと、そこにも人がたくさんいるので定規が歪むのですが、やはり庶民的なエリアの人々を見ると、履いている靴や、リュックなどに、生活水準の低下を感じることが多くて。何が日本を押し下げているのか、考えざるを得ません。
明け方のベルサイユでこんなことを考えてしまうのも、先日、参議院選の在外投票に行ってきたからでしょう。お昼時に行ったためか、投票に訪れる人は多く、大使館に入るまで、少しだけですが並びました。在外投票は、毎回行く度に人が多くなっている気がします。フランスという、政治を決めるのは国民、という肌感覚がある国にいると、選挙があるなら投票しなくちゃ、という考えが身体に染み込んでくるのかもしれません。
さて、信子さんからもこころを寄せて頂いていた、長男のコンクール(グランゼコールの入試)がやっと終わりました。グランゼコールというものは、今や100校以上あるのですね。それがグループに分けられ受験します(理系だけかも?)。息子は3グループを受験しました。何点以上取れば合格、というのではなく、合否はランキングによって決まります。だから「コンクール」と呼ばれるのですね。4月に筆記試験が始まり、続く口頭試験。どちらも数日に渡って試されるという……。
3か月に渡る緊張と準備とプレッシャーに、図太そうだけど、そうはいっても若き悩める年頃の長男。ブレイクダウンしないかしら、と心配していました。とはいうものの試験中もほとんど学生寮にいて、友達同士で支え合っていたようです。結果はどうあれ、この子はもう巣立っているな、と再確認した今回でした。
一方で次男は、無謀なコルシカ登山の旅に出掛けています。こちらは、出発近くになって、その計画の詳細を知ったのですが、無謀というか、無理な旅程を組んでいて、頭がクラクラ。本人もそう思っていたらしく、親の介入を渋々ながら受け入れました。早速、日本語のブログを調べました。海外の情報も、日本の方のブログが一番役に立ちますね。日本の方は、どんなへき地をも訪れていて、ちゃんと文章に残してくれているのでありがたいことったら。特に、車を運転しないで何とかしなくてはならない旅においては、「ここは実はバスでも行けるが、時刻表はあてにならないから、〇×で確認するとよい」などという裏情報が充実しているので、ほんとうに助かります。色々と調べているうち、わたしもコルシカを縦断したような気持ちになり、息子には、「詰めが甘いのよ!」と叱責しつつ、実はプランニングを楽しませてもらいました。
……と、頭にあることをずらずらと書き連ねてゴメンナサイ。そうでもしないと、来週の再会では話しきれないような気がして。信子さんとは話が尽きることがなくて困ります(!?)
来週15日の、信子さんのベルサイユ来訪の様子は、インスタライブやYoutubeでもお伝えしたいと思っています。そちらもぜひご視聴くださいね。
では、信子さん、ベルサイユでお待ちしております。道中、お気をつけていらしてくださいね。
かしこ