フランス在住マダムによる簡単レシピ・シリーズ。今回は、フランス風のチョコレートケーキです。
このケーキは今まで何度焼いたことでしょう。
軽いのに重厚で、チョコレート味たっぷり。ひと口召し上がった途端にうっとり顔になるという、素晴らしいレシピです。
フランス語では、フォンダンショコラ fondant au chocolat、ガトー・ミキュイ・オ・ショコラ gâteaux mi-cuits au chocolat など、呼び方は色々。
ミキュイ mi-cuitsとは「半ばまで焼いた」という意味でして、まさにこのケーキは「ミディアムレア・ケーキ」。ステーキ同様に、調理自体は簡単なのですが、焼き加減が難しく。
でもご安心ください。焼きすぎても美味しく頂ける、そんなリカバリーの方法も伝授いたします!
材料・作り方
15cmのケーキ型、4~6人分となります
・材料
ダークチョコレート 75g
バター 50g
玉子2個
砂糖40g
塩一つまみ
小麦粉30g
・作り方
オーブンを180℃に予熱炊きします。
型には、クッキングシートを敷いた方が後々楽だと思います。
チョコレートを刻みます。
刻んだチョコレートはバター、そして塩一つまみと一緒に溶かします。わたしは予熱炊きしているオーブンに数分入れて、電力を節約しています。
チョコとバターを溶かしている間に、玉子と砂糖をミキサーで混ぜます。
このときに、「湯せんに掛ける」もしくは「卵黄・卵白別に泡立てる」と、ふんわりムース風の焼き上がりになります。分量2倍や3倍の大き目のケーキを焼くのでしたら、そうすることをお勧めします。生地の中の空気の力を借りて程よく火が通り、半焼けでも形状が保てるのです。
もしここにある分量通りで作られるのでしたら、玉子と砂糖がよく混ざり、少し白っぽくなる程度で止める、という簡単な方法で十分に美味しくできます。
この玉子液に、溶けたチョコレートとバターを加え軽く混ぜます。そこに小麦粉を加え、ダマが亡くなる程度に混ぜます。
オーブンに入れて10分ほど焼きます。8分辺りから様子を伺ってくださいね。
少し焼きすぎて(12分ほど)しまいました。こんな風に中央が半焼けで色が濃い状態ですと、中も半焼けで、fondant(とろける)というよりは、moelleux (モエリュ― 柔らかい)という状態です。
切ると こんな感じ ↓ でもこれでも十分に美味しいです。
下の写真のような焼き加減にしたい場合は、表面はマカロンのように焼けているけれど、中身はまだ液状なことが揺れ方からわかるような状態のときにオーブンから出します。
「そんなに生焼けでいいの?」と不安になるかもしれませんが、ケーキ自身の余熱でオーブン出したあとも少し火が通るので大丈夫です。もし少し経って「さすがに半焼け過ぎる」と思われるようでしたら、まだ余熱残るオーブンに少し戻して様子を見たらいいと思います。
うちの子どもは、半焼け以前の、切ると溶岩のようにチョコレートが崩れ出る状態のも好きだといいます。わたしは、先ほどのMoelleuxくらいが好きです。
リカバリーの方法
気を付けていても「忘れてた!」「焼きすぎた!」……あるある、です。
この生地を焼きすぎるとどうなるか。
リッチな味わいのチョコレートスポンジになります。ですので慌てることはありません。
本格的に焼きすぎたのであれば、普通にホイップクリームでデコレーションして、チョコ・ショートケーキにしたらいいと思いますし、
もし、若干焼きすぎてしまった!というときは、ケーキが冷えたら、
①チョコレートガナッシュ(ダークチョコと牛乳を100gずつ+バターを10g、温めて溶かして混ぜる)を上から掛ける、
②生クリームを緩めに泡立てて中央に盛るなど、工夫してみてください。
①の場合は「口に入れるとフォンダンショコラ」となりますし、②の場合は、クリームとチョコレートが程よくインテグレートして、軽めのフォンダン風となります。
自由にホーム・ベーキング!
手作りケーキは、決まりなどありません。
レシピも、お砂糖の量を好きに加減できるのでいいですよね。
砂糖を減らすと、キメが粗くなります。が、わが家の人達はキメを気にする繊細さはなく、甘すぎるお菓子は苦手なので砂糖控えめにしています。
なので砂糖の量も、一般のレシピより、半分近く減らしています。
どうそ皆様のお好みの甘さに増減してくださいね。
また、今回も玉子2コという、作りやすい分量で紹介していますが、もっと大きいものを焼くのであれば分量を2倍、3倍にして焼いてください。
わたしは、ディナーパーティのときなどは、3倍に増やし、玉子と砂糖は湯せんに掛けながら泡立て(フランス語で湯せんはbain marie)、直径22㎝の型で焼きます。
ホーム・ベーキング、自由に、気軽に、楽しんでくださいね。
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