12月12日
親愛なる信子さんへ、
雨が降るベルサイユにてお手紙をしたためています。
数字が並んでぞろ目となった今日、これがわたしから信子さんへの、今年最後の往復書簡となるのですね。
テーブルコーディネートを交換する書簡はこの9月からスタートしましたが、読者の皆様には楽しんでいただけているでしょうか。そうだといいな、と思っています。「もっとこういうことを知りたい」などリクエストがありましたら、わたしにでも、信子さんにでも、是非気軽にお知らせくださいね。
もうすぐノエルですから、今日は、わが家の今年のノエルのテーブルをお見せしたいところなのですが、「ノエルのサロン」は来週なので、まだ秘密にしておきたく。
テーブルコーディネートやお料理は、サプライズ感を大切にしています。大したことはしないのに大袈裟ですが、そういうショーアップもおもてなしの一部だと思うのです。だからといって、豪華さで驚かすというのは無理なので、「ちょっとした工夫」をする程度。無理しない、自然体、というのがわたしモットーです。

でもお皿は毎年同じなのでご紹介できます(冒頭の写真)。
かわいいでしょう? ビレロイ&ボッホは(Villeroy & Boch)のものです。2017年来、うちのノエルはこのお皿と決まっています。楽しかった横浜駐在を終え、2016年にベルサイユに戻って来て、その年のノエルも、お正月も、気合が入らなかったのですよ。でも「これではいかん!」と一念発起し、冬のソルドのときに、このお皿を奮発したのでした。
当時は息子達もまだ少年時代。彼らが年取ったときに、ノエルの思い出の中にこんなかわいいお皿があったなら温かい気持ちになるかな、と考えてのことでした。
でも、お皿、高かった! ゆえに6枚しか買えず。うちは4人家族だから、誰かをお招きしても「6枚でいいかな」と思ったのですが、甘かったですね。フランスでは、ノエルは、家族と過ごすものですが、うちの場合は、義理家族がわんさかとやってくるし、お友達もお招きするので、6枚では足りない足りない。そこで、大勢の時は赤い皿で補充しています。ノエル・プレートは幼い子ども達に優先しているのですが、フランス人ったら大人げなくて、「わたしもこのお皿がいいわ」と譲らないことも。そんなに愛してもらって、お皿冥利に尽きるのですが。

来週には、プレゼントを確保して、フォアグラも仕込んで、と忙しくなりそうなフランスのノエル・シーズン。街にでればイルミネーションもきらきらとフェスティブで気分も上がるのですが、でもこころの片隅では、日本の師走の空気を懐かしがっています。
信子さん、そして読者の皆さん、
今年も一年間お世話になりました。どうぞ素敵なノエル・年の瀬をお迎えくださいね。
感謝を込めて。
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マロン風味のビュッシュ・ド・ノエル
フランスのクリスマスケーキと言えば、薪型のこれ。
詳しいレシピは、こちらにあります。
大まかに説明すると、①スポンジを焼く、②ホイップクリームにマロンペーストを混ぜ、マロングラッセの砕いたものも加えて、ロールケーキにする、③マロンペーストに生クリーム(ホイップしていないもの)を加えて緩め、ロールケーキに掛ける ④メランゲを砕いたものを振りかける、以上です。
わたしは、スポンジにブランデーを振りまいて香りづけします。
マロンペーストは日本では入手が難しいかしら。市販の剥き栗にお砂糖と水を少し加えて火にかけて、ブレンダーでペーストにしたらできるかな?
マロンペーストさえあれば、あとは、ステップをクリアしていくだけ。スポンジも市販のものでもOK。メランゲもなくてもOK。お試しあれ!


